ネットワーク関係の文章は「機能」に対する名前と「製品の分類」に対する名前がごたまぜになっているのが原因で意味不明になっているのではないかと、私はおもう。
前者なら、文章のはじめに定義して使うべきだ。歴史的経緯があるなら後者だろう。
「ルータとL3スイッチの違い」を正しく説明できますか?
第1回 ルータとL3スイッチが誕生した理由
第2回 ルータとL3スイッチの真の役割とは!?
第3回 [仮想実験]もしルータをL3スイッチに置き換えたら
第4回 [仮想実験]もしL3スイッチをルータに置き換えたら
この文章の著者と編集者が、言葉に注意を払って書いてないことは明白である。
次に具体的な例を挙げる。
例1:「責任分岐点」ってなに?境界「線」だとおもうんですが?

例2: この絵の説明文いわく、「図3● L3スイッチは、ルーティング処理を内部の専用チップで処理するため、高速にパケットを転送できる」だそうだ。どう見ても絵から想像されるパケットの経路とそれから想像されるパフォーマンスの低下(ルータまで遠回り)と、説明文(専用チップ)が一致していない。書くなら、「ルータとL2間のトラフィックを減らすために、ルーティング機能を持たせ、L3となった。そのために追加しなければならない処理は重いため、実装にASICを用いることで解決された」となるだろう。

例3 説明文「図2● PCの台数が増加したため、各セグメントをハブで構成し、ルータによって接続するという形態が広まった」という説明で、ここでの「セグメント」はなに?イーサネットのコリジョン・セグメント、それともTCP/IPのセグメントかい?
絵の下までスクロールすると
その一方で、Ethernet(CSMA/CD:搬送波感知多重アクセス/衝突検出方式)の限界や、オフィス内のレイアウト変更に伴うネットワーク配線変更時の柔軟性などに新たな問題が生じた。こうした問題を回避するために生まれた「L2スイッチ」は、さらに「VLAN(Virtual LAN)」という技術を実装することになる。
とあって、コリジョン・セグメントではないかと推定できる。リピータハブ(ここでダムハブと書くと減点)を探すほうが難しいこの時代になにも説明無しで推定させるのはどうかとおもう。
こんな調子では「ルータ」という言葉が何をさす単語として使われているかは想像絶する。

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